INTERVIEW – 中村梨那さん

投稿者: dcpop13aqua

(本日『アクアリウム』についての新たな情報も公開されたのでそちらもチェックしてくださいね! →『アクアリウム』情報公開第3段!! http://ow.ly/r7V4g
つづいての『アクアリウム』出演者インタビューは、DULL-COLORED POP劇団員、明朗なヴァイタリティと瞬発力、そして稽古後にすぐ反省する率直さが魅力の、中村梨那(なかむら・りな)さんです!

────劇団員の方へのインタビューは、客演の方とは切り口を変えて、今現在語りたいトピックをそちらから出してもらって、それについて掘りさげるというかたちにしています。中村さんのトピックは、「舞台の上で存在するということについて」。これは、課題として中村さんが最近考えていらっしゃることなのでしょうか。
中村 そうですね、常日頃考えています。……三年ぐらい前に、とあるインタビューで「ライバルは誰ですか?」と質問された時に、「赤ちゃんとマネキン」って言ったんですね(笑)。マネキンっていうのは、身体の美の極致として。そして赤ちゃんっていうのは……赤ちゃんには敵わないなと思うんです。

────それはかなり珍しい答えのような気がしますが……中村さんの場合、赤ん坊のように、ほんとうにお芝居が何もない状態、ただ生理だけで反応したり動いたりできるような状態を、舞台の上での理想と考えているのでしょうか。
中村 そういった状態に憧れている、ということだと思います。自分には絶対できないな、って思うので。私はどうしても舞台上で、科白の言い方や、ダメ出しの内容をそのまま『やろう』としてしまうことが多くて。そうじゃなくて、赤ちゃんのように純粋に舞台に存在して、来るものに無垢に反応して、出来事を起こしていく。そういう状態に近づいて行けたらと思う。
 ……集中する、っていうことだと思うんです。舞台上で、自分の役の設定なり文脈をものすごく信じて、落とし込んで、どこまで集中してやれるか……ほんとうに。
 たとえば一つのベンチに男女が坐っていて、その坐っている様子を見ただけでその二人の関係性が分かったりする。ちょっとした手の動き、そしてそれに対する反応一つで。
 1つ1つの無意識の判断や行動。日常では自然と関係性の中でやっていることのはずで、でも舞台に立つと「どう見えてるかな」って自意識が働いて、いろいろとそれが制限されてしまう──自分で制限してしまう。そういうのを取り払えたらと思うんです。もちろん「創り出すこと」の面白さというのは断然あると思うのですが。その前段階の話ですかね。

────そのように、中村さんが俳優としてやっていく上で、赤ん坊のような自然体を理想と考えはじめたのは、いつ頃からのことなのでしょうか。
中村 思い出すのは、大学での映画の講義です。世界で一番最初に撮られた映画を見て。それはスクリーンにただ海の映像を映しただけのものだったんですけど、不規則に立つさざ波、二度とくり返されない波の形、それらが移り変わっていくのを、何時間でも見ていられるなと思った。全然退屈しなかったんですね。
 そしてそれとは別に、父、母、子が食卓を囲んでいる映像も観て。登場する方々の演技がメインのはずなのに私はその後ろの木立が風で揺れている様とか、コーヒーカップから立ちのぼる湯気の形とか、そこにただ在る、「創ってる」んじゃなくて、ただ在る、そっちの方に目線をずっと奪われていったんです。もう授業の内容はそっちのけで、そういうところばかり見ていました(笑)。
 その後、思考が遠く巡り巡って行き着いたのが赤ちゃんだったんです。

────なるほど。そのような映画に対する少し変わった見方から、「赤ちゃん」という理想が出てきたというのは、一貫性があるように思います。
中村 ほんとに、その役「その人」として生きるということ。こんなの当たり前のことなんですけど……その場で呼吸をする、その場で目的を持ってちゃんと存在する。たとえば私が今、Yさんに「ねえ!」と呼び掛けるなら、こうやって、身体を開いてみせるじゃないですか。これはYさんに訴えかけたいからこそ。目的があって自然にそうやっているわけで、それを舞台上でも、「やらなきゃ」とか「計算して」とかじゃなくて、自然にその状態がその人物として出来るようになれればと思って……反復と関係性とを落とし込まなきゃきっと至れないですけど。そのことを目標にこれからも模索していきたいと思っています。
 ……今回の『アクアリウム』の●●役では、もう理想とは程遠いな!と思いながら苦戦しています。

────中村さんが苦労されているのは、稽古を見学していても伝わってきます。それでは最後に、このインタビューを読まれるみなさまにメッセージをお願いします。
中村 針に細い糸を通してカラフルなパッチワークを作るようなお話です。どこまで行っても人間の不可思議さと不可解さは尽きない。でも細ーい糸を手繰ったら誰もが引っ掛かるのでは……なんて考えて、観てくださる方からどんな声をうかがえるかとても楽しみです。
 2ヶ月間のロングラン!
 劇場にて心よりお待ちしております。

★中村梨那さんの『アクアリウム』チケット個人予約ページ(東京公演12月分のみ)
https://ticket.corich.jp/apply/51045/006/
★中村梨那さんのtwitter
https://twitter.com/rinxpear
★中村梨那さんのブログ「全力疾走っ。」
http://ameblo.jp/rinxpear/

広告